瞑想中に眠くなるメカニズム
TAMAKARA YOGA~魂と体をつなぐyoga~のクラスを開いております、山崎大です。
「瞑想していると眠くなっちゃうの。どうしたらいいのかしらん?」
と訪ねられることが最近続いたので、瞑想中になぜ眠くなるのか、また瞑想中眠くならないようにする方法をこちらに綴っていこうと思います。
瞳を閉じて、呼吸をながーーく、はいてーー、すってーー。
繰り返しているとたしかに、眠くなります・・
数分前にお腹いっぱい食べたものなら、ものの数呼吸で夢の中です。
まず始めに、「なぜ、瞑想中に眠くなるのか?」
その問いにお答えするために、まずは脳波の話をさせてください。
脳波とは、脳の中を流れている電氣信号で、それを使いわたしたちは肉体と脳をつなげ活動しています。
普段わたしたちが活動している時、脳の中を駆け巡る信号である脳波はベータ波という、荒い(振幅の大きい)波となっています。
この脳波は、緊張と対応関係にあり、緊張していると脳波はベーター波です。
現代は緊張型社会。
「9時から打ち合わせして、9時半には別件で打ち合わせして、9時50分には書類作成して、9時・・」
といったように、皆と共通認識できる単位である時間で事が進み、緊張感と伴に事に当たった方が、うまくいきます。
ですので、現代を仕事人として生抜くためには、常に緊張していることは、当然のことと言えます。
つまり多くの方が、通常ベーター波で生きているということになります。
ベーター波は、活動の脳波ですので、このままでは眠りに落ちることが出来ません。
不眠症などの悩みを抱えている方は、ベーター波のまま固定されている可能性が大いにあります。
睡眠中は、アルファー波やシーター波と呼ばれる、ゆるやかな(振幅の小さい)脳波となります。
こちらは、リラックスと対応関係にあり、リラックスしていくと脳波はアルファー波となります。
ゆったりとしたアルファー波音楽は、リラックスできるカフェなどで良く流れているのはカフェがリラックスタイムだからですね。
ここからは、「なぜ、瞑想中に眠くなるのか?」に対するわたしの見解です。
瞑想は、音、匂いなどの周りの環境を整え、呼吸を使いながら意図的に脳波を活動的なベーター波からリラックスしたアルファ波にしていきます。
大抵の方々は、通常ベーター波で生活しており、睡眠中のみアルファ波におりてゆくというサイクルが多いと思いますので、体には「アルファー波=睡眠」という定式が組み込まれています。
また、「瞳を閉じて内側を観察する」という行為は、小学校から大学に至るまで一切教わることがありません。
日本の学校では「瞳を見開いて、まばたきせずに良く見ていなさい」という教育です。
ですので、わたしたちは瞳を閉じるときといえば、大抵は睡眠時となります。
つまり体には、「瞳を閉じる=睡眠」という定式が組み込まれています。
行為は繰り返すことにより、深層意識へ入っていき、自動的に事が進むようにインプットされていく構造がありますので、「アルファー波=睡眠」「瞳を閉じる=睡眠」という二大定式が組み込まれていると、瞑想中はどうしても眠くなってしまうのだと感じています。
かくいうわたしも夜中瞑想していたら、そのまま朝であったことは数えきれません。
では、どうしたら瞑想中に眠くなることを防げるのか。
重要な改善策ですが、一番は「毎日継続すること」です。
「瞳を閉じる=瞑想」「アルファー波=瞑想」と定式づけるように、深層意識の書き換えを行っていきます。
深層意識の書き換えは、「継続」もしくは「強烈な実体験」以外には起こりづらいのではないかと感じています。
瞑想中、眠くなっても大丈夫。
また次の瞑想中眠くなっても大丈夫。
そんな大きな氣持ちで継続してゆくことが、一番の近道だと感じています。
そして、瞑想はとてもすばらしい効果があり、「確かにこころが以前より晴れやかだけど、こんなものか」と初めはこのような感想をお持ちの方も多いと思いますが、続けていくうちに実際に脳の構造に変化が見られ、より幸せを捉え、感動するスイッチがオンになることが科学的にも分かってきています。
あらゆる病氣を瞑想で治す方々が多く出現しているのも、個人的には大きくうなずけます。
かさねて個人的なことで恐縮ですが、長い瞑想のコースを終えたわたしは、生き物のエネルギーをクリアに感じるようになり、木々や草花がより立体的に輝いて見え、映る世界のうつくしさの感動のあまり、静かな涙が数日の間止まらずに、ただひたすら感動し続けていたという経験があります。
ですので、「眠くなってしまう→やめる」となってしまっては、とても惜しいと感じます。
そして瞑想中に重要なことですが、「ねむくなってゆくことに氣がついている」ということです。
継続してゆくと、どのあたりで眠りが近づいて来るのか(脳波がアルファ波に近づいた瞬間など)が分かってきます。
そして、ゆらゆらとビジョンが見えては消え、夢の入り口が開かれ、実際に意識が遠のいてゆく・・
その流れも氣がついてゆけます。
人によっては、完全に氣がつきながら全ての夢を体験しているという状況まで起こるようです。
わたしも数回、そのような体験があります。
無理に、「眠くなってはいけない」とコントロールする必要はありません。
「今、体が眠りに近づいているな。」と高い視点から見守り、氣がついていることが重要です。
また、どうしても眠くなってしまい、その眠くなることがどうしても嫌だ、という方がいらっしゃいましたら、次の方法がお勧めです。
朝一番に、短い瞑想をする。
空腹時に、瞑想をする。
継続が何よりも重要な鍵ではありますが、朝の瞑想、空腹時の瞑想も、氣付きの力が高まっており眠くなりづらいはずです。
お試しいただけたら幸いです。
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次回は、瞑想をやめさせようとする数々の罠。について体や生命のメカニズムと伴に綴っていきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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